川崎市で"認可保育園"に入るために避けられないこと!
それは「利用調整基準」を理解することです。
先日、区役所に行って保育園入園や利用調整基準の説明を聞いてきました。聞いた内容を整理するために記事にしてみました。
保育園の利用調整基準を理解して保活がんばっていきましょー!
※この記事は認可保育園が何かを知っている前提で書いています。
認可保育園とか認可外がよくわからないんだけど・・・という方はこちらの記事も合わせてお読みください。
※この記事は平成31年度の案内をもとに書いています。
認可保育園に入れるかは「利用調整基準」で決まる
保育園に入れる人、入れない人はどのように決まるのでしょうか?
まずは認可保育園への申し込みから内定が出るまでの大まかな流れを押さえましょう。
申し込みから保育園内定が出るまでの流れ
認可保育園への申し込み〜内定が出るまでの流れは以下の通りです。
- 10月:保育園入園の手引きが公開される
- 11月:手引きに従って入保育園の入園申し込みをする
- 12月:市が「利用調整基準」をもとに調整を行い、内定か保留かを決める
- 翌年1月:入園内定か入園保留かの通知が届く
- 翌年2月:入園辞退者の枠を求めて二次調整の申し込み
毎年のことですが、川崎市は保育園の定員以上に申し込みがあります。限られた枠です。誰を優先的に入園させるかを決めなければなりません。
その際に使われるのが「利用調整基準」です。
利用調整基準とは?
利用調整基準とは入園希望者の優先順位を決めるための調整基準です。
保育の必要度が高い児童の優先順位が上がる仕組みです。
利用調整基準を使って申し込みした児童の優先順位を決めて、順位が高い人から順に入園が決定します。
【余談】利用調整基準は市区町村によって違う
利用調整の方法は自治体によって異なります。
川崎市は川崎独自の基準で、横浜市は横浜独自の基準で、お隣の大田区は大田区の基準で決められています。
自治体によって基準が違うのでネットで調べるときは注意です。
利用調整基準は「ランク→指数→調整項目」の3段階
優先順位の決め方を詳しく見ていきましょう。
川崎市では利用調整基準を使って3段階で順位付けが行われています。
- 第1段階:保護者の近況によってランク(A~E)を決める
- 第2段階:同じランク内で保育の必要度によって指数を決める
- 第3段階:ランクと指数が同点で順位が付かない場合、調整項目によって順位を決める
ランクを決めて、指数を決めて、調整項目で点数を付けるという3段階です。
自分のランクと指数を見てみよう
会社員の方が多いと思うので(私も会社員です)、会社員前提で解説していきます。
ランクを調べる
会社員の方は1.居住外労働(自営を除く)の項目を見ます。
月に働いている時間が140時間以上ならばランクはAです。
基本的にランクA以外は認可入園は厳しいと言われています。
時短勤務の扱いは?
気になるのが時短勤務で月140時間に到達しない場合ですね。
申し込み書類を見ると答えが書いてありました。
就労時間の項目をよく見てみると、
※雇用契約上の就労時間
※時短勤務前の勤務時間
と書いてあります。
つまり、時短勤務前の勤務時間をもとにランクを算出すれば良いのです。
指数を調べる
母子家庭、父子家庭など保育園を利用しないと生活が成り立たない!という家庭は指数が多く加算されます。
そして、フルタイム共働きの方の多くは指数が6点になります。つまり、ランクAで指数6点の人が横並びになりますので、最低でも6点はないと入園が厳しいです。
就労実績
就労実績による加点
- 利用希望日時点で1年以上の就労実績がある場合 +2点
- 利用希望日時点で半年以上の就労実績がある場合 +1点
この項目は夫婦で計算します。夫の就労実績が1年以上、妻の就労実績が1年以上ならば、妻の2点+夫の2点=4点です。
認可外保育施設等の利用状況
認可外加点
- 保護者の就労等により、他に児童を保育する者なく、認可外保育施設等に預けている場合、又は転居やきょうだい同園利用希望による幼稚園・特定教育・保育施設もしくは地域型保育事業施設からの転園の場合 +2点
文章が長い〜〜!!要は認可外に預けていると+2点です。
産休明け又は育休明け
- 産休明け、育休明け予定者 +2点
注意!この項目と先述の認可外加点+2点は重複適用できません。
つまり、
認可外に預けて2点!
さらに育休明けで2点!
就労実績で4点!
これで合計8点よ!やったー!認可入園だわ!という指数稼ぎはできません。
育休明けでも認可外に預けていても指数は同じ点数になります。
ここまでの計算でフルタイム共働きの家庭は6点になったと思います。これでランクAの6点!A6です!
A6でスタート地点と区役所の方に言われました。つまりは最低でもA6はないと保育園には入れないということです。
ちなみに、同居や近隣に親がいる場合はマイナス点がありますのでご注意を。
- 同居の親族その他の者が65歳未満の場合 ー3点
- 同居の親族その他の者が65歳以上の場合 ー1点
- 近隣に(半径1km以内)に親族が在住している場合 ー1点
調整項目を調べる
大多数の人がA6です。
どこで差がつき始めるのでしょうか?
答えはこの調整項目です。
児童に障害がある場合や単身赴任世帯は調整項目で加点されます。
おさえておきたいのは以下の2点です。
- 既にきょうだいが在園している場合またはきょうだいが同時申請の場合で、同一施設・事業の利用を希望する世帯 +1点
- 就労実績と連動した収入実績がある+1点
就労実績と連動した収入はフルタイム共働きなら全員が付きます。ここで+1点。
さらに、兄弟が保育園に入っていて同じ保育園に弟や妹を入れる場合+1点。
つまり、第一子で0歳入園の場合はA6で調整項目1点です。第二子で0歳入園の場合はA6で調整項目2点になります。
兄弟が先に保育園に通っている子が入園希望を出すと、その子たちで枠が先に埋まります。
第二子以降の入園希望が多い年は、第一子は内定しづらくなります。仕方ないのでしょうけど、第一子は認可に入りにくいですね。。
第一子の家庭ができることとしては、
- 兄弟入園が少ないことを祈る
- 新設園(既に通っている兄弟がいないので加点がない)を狙う
くらいだと思います。
同ランク同指数で調整項目でも同点のとき
同ランクで同指数で更には調整項目でも優先順位が決まらなかったときは、更なる調整が入ります。
<同ランク同指数で調整項目全てが同点のときの優先順位>
- ①養育している子供が3人以上の場合
- ②所得状況のより低い世帯
Q:「兄弟だと指数の加点があったよね?指数で既に決着ついているんじゃないの?①の養育している子供が3人以上って?」
この項目は年の離れた兄弟がいる場合を想定しているそうです。
例えば、入園を希望する園児が0歳、年の離れた兄弟が小学校1年生という場合は指数の「きょうだいが在園している+1点」は加算できません。
その代わり、同点の場合の調整で優先されます。
続いて、所得状況のより低い世帯。これは読んで字のごとく、収入が少ない家庭が優先されると言うことです。
A6-1で川崎市で認可保育園に入れるの?
さて、ランクと指数がわかりました。激戦区と言われている川崎で入れるのでしょうか?
私は中原区なので中原区の話になってしまいますが、区役所で聞いてきました。
「中原区は0歳第一子でA6-1は100点満点中60点と言ったところ。認可外も確保した方がいいです。」「0歳で認可外に入り、1歳でA6-2を目指すのも一つの手」・・・と言われました。
うーん、やっぱり厳しいようですね。。ネットで情報を調べていると中原区以外も激戦の地域が多いようです。
まとめ
川崎市の保育園の調整方法は、3段階の順位付けが行われます。
3段階の順位付け
- 第1段階:保護者の近況によってランク(A~E)を決める
- 第2段階:同じランク内で保育の必要度によって指数を決める
- 第3段階:ランクと指数が同点で順位が付かない場合、調整項目によって順位を決める
川崎市の利用調整基準の特徴として兄弟の有無と年収に左右されやすくなっています。
保育の必要度合いという意味では正しい基準かと思いますが、自分が入れないかもと思うとモヤモヤとした気持ちになってきます。
嘆いても仕方がないので、モヤモヤをグッとこらえて保活戦略をたてていかないとですね!
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