いこログ

子育て記録です

授乳中に麻酔・鎮静剤なしで大腸内視鏡検査を受けた話

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 育休中に受けた大腸がん健診でまさかの陽性反応が出ましたー!

「うちの子まだ5ヶ月なのに大腸がん…?」

不安で心臓バクバクの状態で精密検査を受けに行きました。

 

そして、検査前の説明で先生に言われた言葉

 

「授乳中なら麻酔や鎮痛剤なしでいきましょう」

 

この発言に素直に「はい」と言ってしまい、地獄を見た人の記録です。

 

きっかけは便潜血の検査での陽性

私が加入している健康保険組合は「大腸がん検診を受けませんか?」と毎年案内を送ってきます。

病院で受ける検査ではなく、健康診断と同じように便をとって提出するだけです。便に潜む潜血反応をチェックして病気の予兆を見つけます。

 

育休中で健康診断にも行けないので代わりに大腸がん健診を検査を受けました。

(検査後に健康診断の案内がきたので結局は健康診断も受けました。)

 

便の提出から約1ヶ月後、郵便受けを覗くと検査業者からの封筒が届いていました。

過去、検査結果は圧着式のハガキで来ていたのにおかしいな…と思いながら開けました。

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嫌な予感は当たるもの。結果は陽性でした

 

この結果を見た瞬間、最悪の事態が頭をよぎりました。私あと数年しか生きられないの…?と考えてしまい、心臓がバクバクと鳴りました。

 

手紙には「陽性だから必ずがんというワケではない、ポリープや痔が原因で陽性になるケースがある」と書かれていました。

しかし、気が動転していてその可能性を信じることができません。

 

生後5ヶ月の我が子の成長を見ることなく私は死んでしまうのか…というマイナスな考えばかりが浮かんできます。おかげでその日は何も手がつきませんでした。

 

夜になり、帰宅した夫と話して少し冷静さを取り戻しました。誰とも話さず家にいるっていうのはネガティブになってダメですね。

ひとまず最悪の事態は考えないようにして、速やかに精密検査を受けることに注力しました。

 

精密検査を受ける病院を探す

精密検査は胃腸科や消化器内科で受けられます、と検査結果の通知書に書いてありました。

 

調べてみると徒歩圏内に胃腸科や消化器内科がいくつかあります。胃腸科・消化器内科ははじめてなのでまずは一つ一つWEBサイトをチェックしました。

すると、女性専用窓口がある胃腸科を発見。女性専用の窓口があるなら子供も連れでも行けるかな〜と考えて、そのクリニックへ電話をしました。

まずは電話口で検査の流れを教えてもらいました。

  1. クリニックにて診察+検査の説明
  2. 検査当日、自宅で下剤を飲む
  3. クリニックで精密検査

下剤を飲む必要があるので行ってすぐ精密検査ができるワケでは無いそうです。

子連れで行っても大丈夫かと聞いたら、初回の診察は話だけなのでOKとのこと。急なことで子供を預けるアテがなかったので本当に助かりました…!ありがとう某クリニック!!ここでダメと言われたら夫が休みの日まで待たなければならず初動が遅れるところでした。

 

診察と精密検査の説明

早速ベビーカーに子供を乗せて胃腸科クリニックへ。

(そうそう、ベビーカーで行く場合は階段がないか確認した方がいいです。幸いエレベーター有りだったのでセーフでした!)

 

診察では陽性反応の通知を見せながら話をしました。

先生曰く「出産後の女性は痔になりやすいので、便潜血で陽性が出ることもある」のだそう。とは言え、大腸の内視鏡検査をして確認しないと痔なのかポリープなのか癌なのかわからないとのこと。

便潜血の原因を探るため大腸の内視鏡検査を受けることになりました。

 

念のため授乳中であることを伝えたら、

「検査前に飲む下剤は母乳に影響はないが、検査中に使う鎮静剤は母乳に影響がある」

と言われました。

母乳とミルクの混合で育てているので検査前後はしばらく粉ミルクで乗り切ることもできました。が、母乳を一時的にでも中断するとそのまま母乳がストップするのではと考えて、出来る限り母乳を継続したいと言ってしまいました。

 

これが大きな間違い!

 

では鎮静剤なしでやりましょうと提案され、出産の痛みを乗り越えたんだから大丈夫でしょ〜!と無駄な自信で鎮静剤なしでの検査に同意してしまいました。

この判断が後に自分を苦しめることに…。時を戻せるなら全力で鎮静剤ありを訴えています…(遠い目)

 

診察後、検査の予約を取って検査前に飲む下剤を貰って帰宅しました。

 

検査前日、食事制限スタート

前日から食事制限がはじまります。

消化によい食べ物のみOK。繊維が多いものや脂肪分が多いものは避けるようにと書いてある。

ダメな例は…

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いやいや、何も食べれないじゃん!

要はパンとおかゆと豆腐と白身魚くらいしか食べれないようです。

 

ということで以下のメニューで過ごしました。

・朝:パン
・昼:おかゆと冷奴
・夜:おかゆと湯豆腐とはんぺん

 

この寂しい食事、お昼だけ写真が残っていました。

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写真で見ると切ないごはん

授乳でお腹が減るのにこの食事はしんどい。

そして三食後に胃腸の運動を活発にする錠剤と、夜21時に排便を促す錠剤を飲みました。

(いくつかレポートを読みましたが、薬のタイミングや種類は病院によって違うようなので受診した病院に従ってください。)

 

この21時に飲んだ排便を促す薬が深夜に効いてきてお腹がギュルギュルしてきました。

子供が起きそうな時間帯だったので夫に夜間授乳を任せて、自分はトイレにこもりました。もし夫に任せることができなかったらパニックでした。

検査当日

ここからは検査当日の話です。

自宅で朝から下剤を服用

検査当日は朝から下剤を飲んでお腹を空っぽにします。もちろん当日は食事は禁止です。

飲んだ下剤はこちら。

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マグコロールPです。

この袋に1.8リットルの水を入れて粉をよーく溶かします。

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500mlのペットボトルと比較するとこの量

出来上がった液体を2時間かけてゆっくり飲みます。

アクエリアスとほぼ同じ味なので意外と飲みやすいです。

下剤を飲むのがツライとも聞きますが、私は大丈夫でした。授乳中なので水分を頻繁に取る習慣ができていたおかげだと思います。

 

9:00頃から下剤を飲んでとの指示だったので、9:00前に最後の授乳をして、9:15から下剤を飲みはじめました。

すると1時間ちょっとした頃に下剤の効果が出始めました。

以下、トイレに駆け込んだ時間です。知りたくないでしょうがヤバさを伝えるために書いてみました。

10:30 1回目

10:50 2回目

11:05 3回目

11:15 4回目

11:28 5回目

11:39 6回目

11:45 7回目

12:09 8回目

12:20 9回目

12:42 10回目

13:04 11回目

13:20 12回目

3時間で12回トイレに行き、宿便まで全て出し切りました。体重が1.7kg落ちました。

最後の方は液体しか出ません。しかも出しすぎてお尻が痛いのなんの。

「下剤を飲んだ後も授乳していいよ」と言われていましたが、こんな感じで3時間ほどトイレとお友達状態だったので授乳できません。

休みをとっていた夫に授乳やオムツ交換などの世話を全て任せ、自分はトイレに集中しました。

 

いざクリニックへ

出し切ったとは思うものの万が一にも道中で漏れると人間としての尊厳が失われる…そんな気がしたので使い道もなく捨てようと思っていた産褥ショーツにナプキンあてて出発しました。

意外とまぁ漏れることはなく行けました。

クリニックに到着すると検査着に着替えるよう指示されました。

上は普通の病院着、下は紙で出来たハーフパンツを着て個室で待ちました。

検査開始(地獄の幕開け)

看護師さんの指示で検査用のベッドに横になります。

先生から「深呼吸して力を抜けば痛くないから」と言われながら検査がスタート。

 

お尻から内視鏡カメラを入れます。

 

ん?…身体の中に異物感はあるけど痛くない。

 

あれ?意外と余裕なんじゃ…と思ったところで、

 

先生「カーブ曲がりますよー」

 

その瞬間に緊張してお腹に力が入り激痛が走る!

 

「力が入ると痛くなるのでゆっくり深呼吸して」と言われますが、痛いのでうまく呼吸ができません。呼吸がうまく出来ないせいでさらに痛くなります。そして痛みのせいで手が震え、手の感覚もなくなっていきました。一応モニターで検査の様子を見れるがそんな余裕はなし。

 

出産より楽だろうと思っていたけどそんなことはなかった。「痛い痛い痛い」と本気で声を出して泣きました。看護師さんに背中をさすって励まして貰いながらただただ痛みに耐えるのみ。腸を広げるためにガスも入れられて気持ち悪い、そして激痛。

 

最後には放心状態になり、わけのわからないまま検査終了。

 

時計を見たら20分しか進んでいない。2時間以上かかったかと思いました。

 

頭がふわふわした状態のまま着替えて、診察室で詳しい話を聞きました。

ポリープや腫瘍はなく、ただの痔でした。

痔のせいで便の検査で潜血があったと考えられるそうな。

 

痛みで頭がハッキリしないまま会計して帰りました。

 

4,890円でした。もしポリープの切除があればもっと金額がいってたと思います。

 

終わったらラーメンでも食べて帰ろう!と軽い気持ちで受けた検査でしたが、腸を広げるために入れたガスのせいで気持ち悪くて直後の食事は無理でした

検査後は自宅に帰り腸の張りが気持ち悪くて横になっていたので帰宅後も授乳を1回スキップ、粉ミルクで対処しました。その後もスッキリしない状態が続き、夕食はいつもより食べれず。翌日にやっとガスが抜けて通常運転に戻りました。

 

検査を終えての感想

鎮静剤や麻酔なしでこの内視鏡検査はやるもんじゃない。これに尽きます。陣痛とはまた別の種類の痛みなので出産より辛いとかそういった優劣はつけられません。先生は「うまく力を抜けば痛くない」と言うが正直無理ゲーでした。薬無しで痛くなかったって言う人は内視鏡検査を受ける才能があります。本当に。

授乳できないタイミングが3回ありました。前日の夜下剤を飲んだあと、当日下剤を飲み始めてから、検査後気持ち悪くて横になったときの3回です。幸い、混合で育てていたので夫に息子を預けて検査に行けたけど、もし母乳しか受け付けない子だったら検査を受けられなかったと思います。

 

とにかく、産後は痔にならないように気をつけましょう!水分とって!食物繊維とりましょう!以上です!